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7 第5回協議会の概要

第5回協議会は10月9日に開催され、前回の協議会で示された複数の素案についての討議結果と各委員からの意見の集約結果を尊重しつつ、各整備項目の実現可能性に関する事務局側での入念な検討結果をふまえて事務局が大学の協力を得てとりまとめた計画案について審議した。

軌道敷の利活用に関しては、基本的には遊歩道として整備するが、可能な限りレールをそのまま保存することが、特色ある産業遺産としての歴史的景観の維持につながると考え、A〜Eの5つの原形保存地区を設けて、この地区内ではレールや枕木をそのまま残す案としている。一方、これらの地区以外については、軌道敷の盛土が線路敷を横断する道路を改良する上での阻害要因となることや、残した場合の維持管理の見通しが立たないために、原形のままでの保存は難しく、舗装、砂利敷、または枕木の間に砂利を敷く案などとしている。レールを利用したトロッコの運行についても、一部の委員からは強い要望があったが、道路横断部分の安全性確保が困難なことや、運用面での見通しが立たないことから、最終的には三木駅構内で部分的にその可能性を残すのみとなった。

しかしながら、このような遊歩道を整備したとしても、それだけでは積極的な利用が見込めるわけではない。地域住民による散策や外来者によるサイクリング等での遊歩道(一部自転車道兼用)の利用を促進するためには、何らかの魅力付けが必要である。そのために、本計画案では周辺の神社・寺院等を地域の歴史資源ととらえて、これらを巡る散策コースやサイクリングコースに関する案内板等を整備し、地域資源をネットワーク化する提案を同時に行なっている。


図9 散策コースおよびサイクリングコース(案)

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図9 散策コースおよびサイクリングコース(案)

三木駅周辺に関しては、道路形状を変更して車の流れを改善することとし、敷地の東端に大型バスの停車場を設けた。転回場所の中央分離帯等に段差は設けず、祭礼時等にはふれあい広場として利用できるようにした。また、このふれあい広場と新たな道路との間の、跡地全体の入口というべき位置に、車両保管庫の一部を利用した朝市等の開催場所を設けた。三木駅舎は位置を変えて、このふれあい広場と西側の多目的広場ゾーンとの間に置き、空間的に2つの広場を分節し、両方の広場を取り囲む要素としている。木造の架構が美しい仕分け場は元の位置に保存して、多目的広場に面する休憩場所としている。跡地内のレールに関しては、最も南側の線路のみを原形保存し、そこにトロッコを走行させることができるようにした。


図10 三木駅周辺整備計画図(案)

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図10 三木駅周辺整備計画図(案)

このような計画案に対して、各委員の立場や価値観の違いを反映した様々な意見が出され、事務局側との間で質疑応答が行なわれたが、最終的には、これまでの協議会において出された意見の多くを取り込んだ、良く工夫された案になっているとの認識で一致し、この案をもとに細部を詰めた最終案について次回の協議会で確認することになった。


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