1 見直しの背景

1−1 上位計画の反映

都市計画マスタープランの上位計画として、各市町村には、地方自治法第二条第四項*4 に基づいて定められた総合計画が存在する。稲美町では、平成14 年に平成23 年を目標年次とする10ヵ年計画の第4次稲美町総合計画が策定され、平成19年にはその基本構想に沿って後期5年間の基本計画が策定された。したがって、今回のマスタープランの見直しでは、この総合計画の内容を都市計画の基本方針に反映させることが求められた。

また、稲美町は、小野市、明石市、加古川市、高砂市、播磨町、三木市、加西市、西脇市、加東市と共に、より広域的な範囲で総合的な都市計画を定めるために指定された東播都市計画区域に含まれている。東播都市計画区域マスタープラン(東播都市計画区域の整備、開発及び保全の方針)は平成16年に策定されており、今回の見直しでは、稲美町都市計画マスタープランを、この都市計画区域マスタープランとも整合させる必要があった。

1−2 人口動向の変化

稲美町では、昭和35(1960) 年以来一貫して人口が増加してきたが、平成17(2005)年の国勢調査において半世紀ぶりに減少に転じた。さらに、年齢別の人口構成や近年の転出入の動向等を勘案した人口推計によると、稲美町の人口は今後長期的に減少傾向が続き少子高齢化が進むものと予測されている。そこで、今回の都市計画マスタープランの見直しでは、これまでに整備してきた都市基盤ならびに各地域の優れた環境を有効に活用することで、人口減少と少子高齢化の進展に歯止めをかけ、総合計画の基本理念に示されるような、活力にあふれた住み良い町をつくりあげるための方策を示すことが求められた 。

1−3 市街化調整区域におけるまちづくりの必要性

稲美町では、町総面積の約9割が市街化調整区域に指定されており、町民の約6割が市街化調整区域内に居住している。今後の人口減少は、市街化調整区域内において、より早く進展すると予想されており、このままでは、稲美町の特色でもある多くの田園集落が衰退していきかねない。そこで、今回の都市計画マスタープランの見直しでは、市街化区域ばかりではなく、市街化調整区域内にある田園集落をも積極的なまちづくりを推進する地域としてとらえ、両者をあわせた総合的な視野のもとで、まちの未来像とまちづくりの方針を示すことが求められた 。

1−4 地域コミュニティの役割の増大

急速に進展する高齢化社会において安全で快適な生活を送るためには、人々が相互に支え合うことができる、優れた地域コミュニティの存在が重要になる。まちづくりにおいても、自治会や地域の様々な活動団体が、公益的事業の実現において、行政と協働しつつ一定の役割を果たすことが必要になってきている。そこで今回の見直しでは、田園集落や市街地における地域コミュニティの活性化を促すような方策を示し、様々な事業を地域コミュニティとの協働で進めるための、一定の指針を示すことが求められた。


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地方自治法第二条第四項に、「市町村は、その事務を処理するに当たっては、議会の議決を経てその地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定め、これに即して行なうようにしなければならない。」との定めがある。