3 試作した作品例

3−1 小もの入れ*6

各種の布をプリントしてみたところ、厚手のウール生地が写真との相性が良いと判った。フェルトに近いウールなので、その素材はバックやコートに適している。「写真3〜9」は、アンティークのガラスボタンを接写撮影し、正面に拡大したボタンを印刷し、袋止めが実物のボタンになっている『小もの入れ』である。「図3〜5」がMサイズで、「図6〜8」は、それより小さいSサイズである。機能的な面を考えて、縫製などに工夫をしている。普通はプリント後に縫製するが、これは縫製後にプリントを行った。裏面にロゴマークと刺繍でタイトル、制作番号を入れた。同じアイデアで、始めにシャツのデザインを考えたが、素材を選んでポーチとなった。

写真3 “Button-M,01”

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写真3 “Button-M,01”

写真5 “Button-M,03”

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写真5 “Button-M,03”

写真4 “Button-M,02”

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写真4 “Button-M,02”



写真6 “Button-S,01”

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写真6 “Button-S,01”

写真7 “Button-S,04”

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写真7 “Button-S,04”

写真7 “Button-S,02”

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写真7 “Button-S,02”


3−2 写真と刺繍のパネル*7

以前から旅先などで撮りためておいた写真をプリントアウトしてパネル作品を制作しようと試みた。しかし、風景写真等を布地に出力してみたが、意外と味気ないものになってしまった。そこで、出力した写真の上に刺繍を施し、均質な写真の中に手仕事の温かさをプラスしてみようと考えた。(写真9〜14)これらの作品では使用する布を棉オックスフォード晒と定めた。元来ならば、もう少し眼の細かい布の方がインクジェットとの相性も良いのだが刺繍を施しやすい少し厚めの布を選んだ。「写真14」は文字を刺繍し、その上にインクジェットで出力した。結果、写真の色が強いため、刺繍糸の色が潰されてしまう部分が出来てしまった。写真の色と刺繍糸の色をもっと厳選すればより効果のあるものがつくれるだろう。

写真9 “ひつじ”

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写真9 “ひつじ”

写真11 “ヘルシンキの夜”

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写真11 “ヘルシンキの夜”

写真10 “都会の魚”

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写真10 “都会の魚”



写真12 “ドーナツ来襲”

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写真12 “ドーナツ来襲”

写真14 “彼は犬に夢中だ”

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写真14 “彼は犬に夢中だ”

写真13 “雷門”

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写真13 “雷門”


3−3 布製シューズ*8

衣服の装飾にとどまらず、最近は携帯電話などに、宝石のイミテーションで飾ることがある。愛着のある自分の持ち物に、光り物で装飾してみたい気持ちは理解できる。ハイヒールなどのような、もともと機能よりも、女性の存在感を強調するものであれば、本物の宝石を使うことも違和感はない。しかし、若者が履くような布製のスニーカーならば、イミテーションですら似合わない。それでも、華麗な装飾をしてみたいという考えで、シューズの形に合わせて、宝石柄のプリント用のデザインを行った。宝石を引き立てるために、ベースは黒でまとまった。宝石色はブルー以外のバージョンも考えている。

写真15 “Jewel Sneakers”

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写真15 “Jewel Sneakers”


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ボタン柄の“小もの入れ"は3つのサイズ(S,M,L)を考えたが、実際に試作したのは、S(幅12cm)とM(幅15cm)。ベース部分とふたの部分に同じ写真をプリントし重なるようになっている。Mは4種類、Sは5種類を試作した。試作品を『通崎好み制作所展』(2008年1月5日〜21日、京都)で発表した。(制作・撮影:戸矢崎満男)
『伊藤藍個展 ユルい視展』(2008年3月16日〜26日、神戸)にて発表。半実験的な作品であったが、会場に足を運んでくれた客の反応は「アナログ(刺繍)とデジタル(インクジェット)の融合で新しい発見があった。」との評を得ることが出来た。(制作:伊藤藍・撮影:平井久美子)
シューズメーカー・コンバース特別企画で、デザイン(データ)を送り、プリントしてもらった。シューズはコンバースの名作「CONVERSE ALL STARハイカット」。(デザイン:杉本真理子・撮影:戸矢崎満男)