報告|REPORT

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林内保全活動のリラクゼーション効果および環境学習効果の評価その2

The relaxation effect of the bathing in the forest and the open space planning in the city No.2


古賀 俊策

KOGA, Shunsaku Professor, Graduate School of Arts and Design


上原 三知

UEHARA, Misato Assistant, Department of Environmental Design, School of Design


杉本 正美

SUGIMOTO, Masami Honorary Professor


齊木 崇人

SAIKI, Takahito Professor, Graduate School of Arts and Design





はじめに

 近年、森林浴による心理的・生理的な癒やしの効果に注目があつまり、人の散策を前提として整備された比較的に平坦な森林環境の快適性の実証研究が進められている。
 そこでは、定期的に管理されたコナラ林でのPOMS(Profile of Mood States)を用いた心理実験の結果から、人工的な都市環境の散策後の心理状態と比較して、森林散策後には心理的なストレス要因が統計的に有意に低く、逆に「活気」を示す得点が高くなるなど森林のリラクゼーション効果の報告がなされている*1
 しかし、そのように散策できる平地林が都市部に多く存在するヨーロッパ諸国に比べて、都市域の平地林面積が約1/5から1/10と少ない我国では、身近に管理された森林を利用する機会が非常に制限されるために、国土の大部分を占めながら管理放棄されたまま十分に利用されていない二次林環境の有効活用が重要な課題といえる。
 また、あらかじめ設定されたコースを歩く森林浴のスタイルがどちらかといえば受身の森との関わりであるのに対して、より自然度の高い里山林における環境学習や間伐等の面的な保全管理は、より積極的な森との関わりといえる*2。(写真1)


写真1 森林散策と林内活動との質的な違い

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写真1 森林散策と林内活動との質的な違い


 そこで本研究では、これまで森林浴研究では対象とされていない管理放棄された小面積の二次林環境とそこでの積極的な林内活動が青年に与えるリラクゼーション効果と環境学習効果の複合評価を試みた。
 既に前報において、夏季の結果を報告したが、落葉樹が優占する林分では季節ごとの空間特性が大きく変化するために、本稿では、共同研究者である上原らとともに平成19年度のランドスケープ研究に投稿した論文*3に、新たな図表等の補足を行い主に冬季の内容を中心として2005年度 神戸芸術工科大学大学院芸術工学研究科総合プロジェクト、2006年 同大学学内共同研究の成果を報告する。(写真2)


写真2 大学のエントランスに残る二次林の季節変化

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写真2 大学のエントランスに残る二次林の季節変化


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