図2-1-1 みついけ南の現地見学会の様子(写真:橋本、2006)

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図2-1-1 みついけ南の現地見学会の様子(写真:橋本、2006)


図2-1-2 プロジェクトミーティングの様子(写真:山形晃大、2006)

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図2-1-2 プロジェクトミーティングの様子(写真:山形晃大、2006)


図2-2-1 コミュニティワークショップの風景(写真:橋本、2006)

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図2-2-1 コミュニティワークショップの風景(写真:橋本、2006)


図2-2-2 みついけ南プロジェクト「ガイドライン」(作成:齊木研究室、2007)

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図2-2-2 みついけ南プロジェクト「ガイドライン」(作成:齊木研究室、2007)


図2-3-1 住宅基本構想プラン提案のヒアリング(写真:宮代、2006)

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図2-3-1 住宅基本構想プラン提案のヒアリング(写真:宮代、2006)


図2-3-2 住宅基本構想プラン提案のヒアリングにより完成した平面図

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図2-3-2 住宅基本構想プラン提案のヒアリングにより完成した平面図


図2-3-3 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいたルール案(作成:齊木研究室、2006))

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図2-3-3 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいたルール案(作成:齊木研究室、2006))


図2-3-4 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいた1/200の模型(作成:齊木研究室、2006)

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図2-3-4 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいた1/200の模型(作成:齊木研究室、2006)


図2-3-5 住宅基本構想プラン提案のヒアリングを終えてのアンケート(作成:齊木研究室、2007)

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図2-3-5 住宅基本構想プラン提案のヒアリングを終えてのアンケート(作成:齊木研究室、2007)


図2-3-6 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいた模型を確認するみついけ南の人々(写真:宮代、2006)

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図2-3-6 住宅基本構想プラン提案のヒアリングの成果に基づいた模型を確認するみついけ南の人々(写真:宮代、2006)

2|みついけ南プロジェクトの実践

 2006年度は、「みついけプロジェクト」に続き、南西部に隣接する「みついけ南プロジェクト」が、都市再生機構と大学との連携により進められた。ここでの「コミュニティづくり」「ルールづくり」「住まいづくり」は、「みついけプロジェクト」での経験が生かされている。また、
 これらのプロセスにおいて、「舞多聞建築ネットワーク」の登録建築家がサポートし、アドバイスやヒアリングなどを行った。
「みついけ南プロジェクト」では、定期借地権方式ではなく、分譲方式で宅地が供給された。
 2007年春に宅地引渡しが行われ、各世帯の住まいづくりがスタートした。


2ー1 みついけ南のコミュニティづくり


 みついけ南では、全82画地のうち23画地を対象に、みついけの「グループ向け募集」方式を引き継ぎ、ワークショップによって構成されたグループ単位で応募する「グループ申込型宅地分譲」が行われた(都市機構との間で締結する土地譲渡契約は個別)。残りの59画地のうち、27画地は民間住宅事業者による分譲、22画地は一般宅地募集によって分譲されている。
 「グループ申込型宅地分譲」は、A(約1,390m2)、B(約1,350m2)、C(約1,240m2)、D(約1,050m2)の4つのゾーンが対象となっており、各ゾーン内の宅地割りは、居住希望者間の意向の調整によって、自由に行えるようになっていた。この方式は、多様な敷地面積のニーズ、主に現在のニュータウンの平均的な敷地面積(約70坪)よりも、さらにゆとりのある敷地を求める人たちの要求に応えることを目的として採用された。
 2006年5月に募集が開始され、同月から7月に渡り、神戸芸術工科大学において「プロジェクトミーティング」が計4回開催された。このミーティングでは、現地見学会と「ガーデンシティ舞多聞」の「コミュニティづくり」「住まいづくり」「まちづくり」に関するレクチャーと平行して、グループづくりと宅地割りのワークショップが行われた。その後9月までにグループが成立し、入居予定者が確定した。(図2-1-1、2-1-2)


2ー2 ワークショップによる住まう前のルールづくり


 入居予定者決定後の2006年10月から翌年3月の宅地引渡しまでに、コミュニティワークショップが計4回(10月28日、12月9日、1月13日、3月10日)開催され、12月のワークショップまでに、まちづくりのルール(建築・緑地協定、ガイドライン)を、住民自らの意思で決めた。特に、みついけプロジェクトでは、ガイドラインの位置づけが、住民間で「努力目標か」「遵守すべきものか」で二分されたため、ここではその反省点を生かし、「ガイドラインはより質の高いまちをつくるコミュニティの目標」という位置づけを、住民間で共有できるように務めた。(図2-2-1)
 ガイドラインの内容は、全般に関することは、周囲に迷惑を掛けないようにすること、建築や設計のほか、外構や植栽(高さ等。特に高木)についても、隣地との調整を出来る限り図ること、門柱や門扉、フェンス、駐車場等、自然素材の利用等で出来る限り修景を図ること(木材や自然石風の素材、茶系やナチュラルな色調の素材、レンガ等)、敷地内の樹木や芝生、法面等は、隣地と協力して、良好な維持管理に努めること、路上駐車は出来る限りやめること、ガイドラインを固定的に考えるのではなく、更新して、より質の高いまちづくりを行うことが決まった。
 緑化に関しては、道路沿いは緑化し、緑豊かなまちなみを創ること、植栽する樹種を地域特性のある樹種から選ぶこと、修景に関しては、道路側から見える擁壁は、前面に植栽や自然素材等を利用する等圧迫感の軽減や修景に努めること(二段擁壁や法面との併用)、敷地に関しては、敷地を分割しないように、出来る限り170m2以上にすることが決まった。
 建物の位置に関しては、道路から出来る限り壁面を後退させること、意匠に関しては、屋根の色は穏やかな色調とし、原色は避けること、外壁の色は暖かみのある色調を基調とすること、できる限り、周辺と調和した勾配屋根(2方向以上の傾斜屋根、勾配30〜60%)にすること、安全で安心な街のために、夜間は門柱等の照明を照らして、灯りを提供すること、建築設備に関しては、屋外に設置する室外機や物置等は、設置位置に配慮し、植栽や囲い等で目隠しをすること、用途に関しては、過大な音楽や悪臭の発生の恐れがある建物の利用はやめること、が決まった。(図2-2-2)


2−3 ルールづくりと一体化した住まいづくり


 また、コミュニティワークショップと平行して、住宅の基本構想プラン提案の個別ヒアリングが、舞多聞建築ネットワークの登録建築家の協力によって実施された。これは、住まう人が、みついけ南で実現したい暮らし方を形にした上で、ルールを考えるプロセスを経ることによって、「住民自らの意思で決める、住まう前のルールづくり」をサポートすることを目的としている。
 まず、2006年10月28日に行われた第1回コミュニティワークショップで、基本構想プラン作成の目的と内容を、みついけプロジェクトの事例を交えて、研究室から紹介した。

2−3−1 住宅基本構想プラン提案の流れ
 アンケートの配布から受領、担当建築家の決定、ヒアリング、プランニング、集約は、以下のようなスケジュールで行った。

2006年

10月28日:
第1回コミュニティワークショップにて、基本構想プラン提案個別ヒアリング希望者登録(9世帯登録)、「住まいづくりに関するアンケート」配布
10月30日〜11月1日:
舞多聞建築ネットワークの登録建築家から協力者募集(10名協力の返答)
11月1日〜6日:
担当建築家決定、希望者へのお知らせ
11月6日〜:
個別ヒアリング日程調整、ヒアリング希望者から担当建築家へ「住まいづくりに関するアンケート」送付
11月16日〜12月3日:
個別ヒアリング(9世帯)実施(図2-3-1)
11月16日〜12月8日:
各建築家によるプラン(平面図、立面図等)作成、研究室による図面の集約・調整、模型(1/200)作成(図2-3-2、2-3-3、2-3-4)
12月9日:
第2回コミュニティワークショップにて、成果物(集約図面・模型)公開。成果物を参考資料としてガイドラインが決定。「住宅基本構想プランヒアリングを終えてのアンケート」を配布。個別ヒアリング追加希望者2世帯
12月13日〜14日:
ヒアリング希望者から担当建築家へ「住まいづくりに関するアンケート」送付(2世帯)
12月15日〜16日:
個別ヒアリング(2世帯)実施
12月15日〜1月12日:
各建築家によるプラン(平面図、立面図等)作成、研究室による図面の集約・調整、模型(1/200)作成(2世帯)

2007年

1月13日:
第3回コミュニティワークショップにて、成果物(集約図面・模型)公開(2世帯)。


2−3−2 住宅基本構想プラン提案のヒアリングを終えてのアンケート
 住宅基本構想プラン終了後、ヒアリングを受けた住民と担当建築家に対し、アンケートを実施した。

住民からの回答(8世帯)

Q1:
個別ヒアリングを受けられていかがでしたか?
とても良かった:5世帯、良かった:2世帯、普通:1世帯、あまり良くなかった:0世帯
Q2:
ヒアリングの結果はプランに反映されていると思われましたか?
反映されている:6世帯、少し反映されていない:2世帯、全く反映されていない:0世帯
Q3:
プランは気に入っていただけましたか?
とても満足:2世帯、満足:3世帯、普通:2世帯、あまり満足していない:1世帯、全然満足していない:0世帯
Q4:
ヒアリングを受けて、住宅・住まい方のイメージに変化はありましたか?
変化した:3世帯、少し変化した:5世帯、あまり変化していない:0世帯
Q5:
ヒアリングによるプラン調整は街並みのデザインに効果的だったと思いますか?
思う:2世帯、思わない:1世帯、分からない:5世帯
Q6:
提示したプランはコミュニティのガイドラインづくりに役立ちそうですか?
役立ちそう:4世帯、少し役立ちそう:4世帯、役立つとは思わない:0世帯
Q7:
今後、必要とされる情報についてお答え下さい。(複数回答可)
資金計画:4世帯、住み替えについて:1世帯、家づくりの工法・構造:2世帯、家づくりの依頼先(建築家・設計事務所・工務店):2世帯、健康住宅:6世帯、バリアフリー住宅:1世帯、防犯住宅:7世帯、環境共生住宅:4世帯、省エネルギー住宅:6世帯、ペット共生住宅:1世帯、ローコスト住宅:4世帯、住宅設備:2世帯、断熱材:5世帯、インテリアと家具:1世帯、駐車場(ガレージ・カーポート):4世帯、植栽と庭づくり:6世帯、収納:4世帯、キッチン:2世帯
Q8:
その他ご意見、ご感想がありましたらお書き下さい。
・建主やハウスメーカーが主体ではなく、ガイドラインに沿った上で、建主の希望もとりいれてのプランだったので舞多聞にふさわしい家づくりが見えてきたと思う。また、建築家の人から私達が考えもしなかったいろいろな案を聞くことができてとてもよかった。
・少し的がはずれた所もあり、よく理解しづらい所がある。意見はたくさんあってどれもその通りだと思う部分があるが、それをまとめてこうしましょうと言うのがいつになってもきまらないので先にある程度まとめた物があったらよい。(図2-3-5、2-3-6)

担当建築家からの回答(8名)

Q1:
ヒアリングの時間配分(約2時間)は充分でしたか?
充分だった:7人、やや不充分だった:1人、不充分だった:0人
Q2:
ヒアリングからプラン提案までの日数はどれくらいかかりましたか?
約10日間:2人、約2週間:4人、約3週間:1人、その他:1人(6日間)
Q3:
Q2で答えられた時間は充分でしたか?
充分だった:4人、やや不充分だった:3人、不充分だった:1人
Q4:
入居者の方との直接のコミュニケーションは上手くいきましたか?
とてもうまくいった:4人、まあまあうまくいった:2人、あまりうまくいかなかった:1人、分からない:1人
Q5:
ヒアリングを行い、入居者の方の住宅・住まい方のイメージに変化は感じられましたか?
感じた:7人、少し感じた:0人、あまり感じなかった:1人
※「あまり変化をしていない」のうち1名は「もともと意識の高い方でした」とのこと。
Q6:
ヒアリングによるプラン調整はみついけ南の将来のまちなみの質の向上に貢献すると思いますか?
思う:7人、思わない:0人、分からない:1人
Q7:
今回のようなヒアリングのシステムは将来のまちづくりにとって意義があると思いますか?
思う:7人、思わない:0人、分からない:1人
Q8:
今後、舞多聞で同様のヒアリングが行われる場合、建築ネットワークのメンバーとして参加したいと思いますか?
思う:7人、思わない:0人、未定:1人
Q9:
その他ご意見、ご感想がありましたらお書き下さい(ヒアリングの方法、スケジュール、場所など)
・ヒアリングがガイドライン作成の一環で行う活動ならば、原則、全入居者を対象にすすめた方が良い結果が得られると思います。
・日程に余裕が欲しい(土日をとってあげる方が良いのでは?)
・研究室の方が丁寧に筆記していただきました。有難うございました。
・住宅の打合せの場合土日の打合せが多いので、都合の良い日程を土日をあけて下さい。(今回は少しすくなかったと思いました)
・施主と建築家のマッチング方法が適切かどうか疑問に思った。ある程度事務局側でヒアリングの上、最適な建築家をマッチングする仕組みをつくっていただきたいと思った。
・1回目のヒアリングの後、プランを提示→ヒアリング→プラン訂正という作業をある程度繰り返したかった。一応のプランができた今は、地区の環境、日影、眺望についての相互の検証をできればと思います。


2−4 コミュニティの世話人の選出


 2007年3月の第4回コミュニティワークショップで、A〜Dの各グループから1名づつ計4名の世話人(将来の役員)が選出された。世話人は、建築・緑地協定とガイドラインを運営する、協定運営委員会の委員としての役割を担う。今後、世話人を中心として、ルールの運用、自治会の結成、街区公園(舞多聞みついけ南公園)の管理など、コミュニティマネージメントが実践されていくことになる。



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