報告|REPORT

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携帯iアプリの活用−被虐待児童の早期発見に向けて−

Use of i-Apli on Mobile Device
−Towards the Detection of Abused Child at Early Stage−


平野浩太郎

HIRANO, Kotaro Honorary Professor


東眞須美

AZUMA, Masumi Professor, Center for Design Studies


見寺貞子

MITERA, Sadako Professor, Department of Fashion and Textile Design, School of Design


曽和具之

SOWA, Tomoyuki Lecturer, Department of Product Design, School of Design




あらまし

 携帯端末上のアプリケーションとして、現在ゲームその他にiアプリが用いられることが多い。ここでは、最近問題になっている被虐待児童を早期に発見するため、児童の日常の様子から虐待の兆候を察知する手法を考案している。そのため携帯電話で実行できるiアプリによる虐待の可能性を見つけるデータ収集システムを構築している。
 まず、1では研究の背景と目的、および研究方法について述べている。2では被虐待児童が発するサインについて述べている。3ではここで開発する携帯iアプリシステムの流れについて述べ、4で調査手順とデータの集計方法について述べている。最後に5では本報告のまとめと展望を述べている。


1 まえがき

1−1 研究の背景

 児童虐待の防止には、その早期発見・早期対応が重要である。虐待の兆候は、児童の行動に現れるが、心を閉ざした児童は多くを語らないので、その察知は必ずしも容易ではない。現在、児童相談所や児童福祉機関での統計によると児童虐待に関する相談件数は年々増加している。これは相談を受けた件数のみであって、相談に来ない、発見されていない児童虐待は数多く存在していると思われる。さらに件数の増加だけでなく、個々の問題が深刻化している。また、自治体等では「こども家庭支援センター」の窓口を通して虐待に関する情報や、早期発見するための方法、虐待を発見したときの相談方法などを公開し、電話などによる相談窓口を用意しているが、決定的な解決方法が確立されていないのが現状である。
  そこで、児童虐待の兆候はどのようにして現れるかを調査し、収集したデータから必要な情報を抽出して、うまく事情を察知する方法としてゲーム感覚で問題を察知できる携帯端末上のアプリケーションを作成し、虐待の早期発見に役立つデータ収集システムが求められている。


本研究の一部は、独立行政法人福祉医療機構(子育て支援基金)の 助成金によって行ったものである。


1−2 研究の目的 


 近年増加し続けている児童虐待を、早期に発見して対応することが必要である。ここでは広くボランティア、有識者等に声をかけ、児童虐待の兆候がどのように現れるかを調査し、携帯電話によるIT手法を用いて、虐待の早期発見につながる兆候を察知するのに役立つデータ収集システムの開発を目的とする。

1−3 研究方法 


 本研究を実施するためにここでは実地調査として、専門機関を訪問して資料収集とその整理を行い、被虐待児が示す心のサインについてまとめ、どのような場合に被虐待の可能性があるかを検討した。また児童虐待に関連した書籍等を参考にして質問項目の設定を行い、データ収集システムの制作を行い、活用法を考案した。


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