作品|WORK

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ヒューマノイドロボット「ロボッチ2号機」のデザイン開発

Designing of a humanoid robot "Robotch 2"


中川志信

NAKAGAWA, Shinobu Lecturer, Department of Product Design




図1

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図2

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図3

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図4

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図5

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図5



図6

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図6

1 はじめに

21世紀はロボットの時代。人と心地よく接することのできる機械がロボットである。 その心地よい関係づくりには、従来のスタイリングや構造デザインに加え、インタフェースデザイン、インタラクションデザイン、モーションデザイン、エモーショナルデザイン、と様々なデザイン要素を取り入れる必要がある。新産業としてロボットが期待され、ロボティクスの研究が進む現在、「ロボットデザイン」も同じように重要であり、その手法を確立する必要がある。


2 ヒューマノイドロボット「ロボッチ2号機」のデザイン開発

2-1 背景

神戸市産業振興局、神戸ロボット研究所(NIRO)とビーエルオートテック社より神戸を象徴し、観光案内等のチラシ配布機能を持つヒューマノイドロボット(以降、人型ロボット)「ロボッチ2号機」のデザイン開発依頼があり、姫路ソフトワークスと中川研究室が共同で開発を行った。
その経緯には、以前デザインの表面処理を手伝った「ロボッチ1号機」の存在がある。ロボッチ1号機は、当初設計者だけで作られた無骨なデザインだったが、依頼により港町・神戸のイメージから「水兵さん」をモチーフにデザインを洗練させた。開発関係者は40代以上の方が多く、昭和40年代前後に放映された「ロボコン」や「鉄人28号」のイメージが強いこの1号機のデザインは開発者には大変好評であった。しかし、ややもすると安価なオモチャっぽいイメージであり、新規性が感じられない。これがこのデザイン開発に参画した中川研究室の河原と私の共通認識だった。(図1、図2)
現在のロボット像としては、ノスタルジックなイメージよりも、ホンダのアシモやソニーのキュリオのような完成度の高い人型ロボットのイメージのほうが、より強く一般ユーザーの記憶の中にあるはずだと私達は考え、2号機はこの潜在的な記憶から大きくかけ離れないよう最終目標を高いレベルに設定してデザイン開発をスタートさせた。
まず骨格構造から新たにデザインし、外装は樹脂成形で行う構想で着手した


2-2 デザインコンセプト  


「ロボッチ2号機」のデザインの基本コンセプトは、神戸を象徴する「かわいいロボット」。かっこいいロボットは各種開発されているため、他にない特徴あるロボットで差別化を図るのがねらいであった。
「かわいい」という方向性にも様々な展開があるため、開発陣のベクトル一致、イメージの共有化を図るため「プロポーション」と「かわいい」についてのマッピングを行った。 ロボットデザイン特有の「不気味の谷」(別途詳細説明)に陥らず、安価な人形にならないよう人と機械がうまく融合したデザイン創造を心がけた。デザインのコンセプチュアルな検討を進めた結果、下記の方向に決定した。(図3、図4、図5)  
3頭身プロポーション  
幼児っぽいかわいらしさの追求

ロボット工学界における「不気味の谷」
人型ロボットの進化をグラフに描く。横軸には外見がどのくらい人間に似ているか、縦軸には親しみを感じる度合いをとる。はじめ右上がり描かれるグラフだが、ある一点で急落する。 そこが「谷」。ロボットは人間に似るほど親近感が増すが、似すぎるとかえって不気味になる、という森政弘博士が1970年に発表した説。(図6)


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