2-研究概要

実践された実習授業における教育効果をまとめてみた。イベント型環境教育とも言える使用済みPETボトルのライティングオブジェの制作実習授業は、1年次学生による「共同プロジェクト」として相応しい内容であったと思われる。その理由には、PETボトルの加工方法などが単純であり入学間もない学生でも作品制作が行いやすい。しかも大量のパーツを組み立てるためグループ形式の作業を行う共同制作向きであった。また、近隣の教育機関と合同による制作展示は、大学と地域との交流という視点をもつ有効な教育方法であるとも言える。イベント型の特殊な授業形態は、4年次学生のゼミ形式授業としての対応も可能であった。4年次学生ゆえイベントに対する理解や反応もよく、小規模のイベントであれば有効な授業であると言える。ただし、授業期間は、卒業研究のスケジュールから前期中に行う方が、学生に対する授業の負担は少ないと考えられる。
木っ端・残反などの廃材を利用して作品制作を行った実習授業については、プロダクトデザイン学科、ファッションデザイン学科の対象学生における素材加工の技術がある程度必要であるため、3年次後半、4年次学生に対して有効な課題であったと思われる。プロダクトデザイン学科では、「環境」を意識したコンセプトを求めたが、2回におよぶ課題からも学生たちから明快な形の作品には至らなかったと思われる。「なぜこのような材料が工場から廃棄されるのか」など、生産現場の現状や社会的背景などを詳細に説明を行ったうえで、学生たち自身が考える「環境」をテーマとするべきであった。授業年次が3年次であれば、4年次卒業研究のテーマとしても有効な研究に発展する可能性もあると思われる。


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