3-1 2002年度教育の実践

本学デザイン教育における実習授業の実践として2002年から2003年の期間中にプロダクトデザイン学科では5例、およびファッションザイン学科では、2例の実習授業を行うことができた。両学科の実習授業における、履修学生の年次・人数および課題の内容は、担当教員によって計画された。詳細内容については、研究年度ごとに以下に報告する。


3-1 2002年度教育の実践


3-1-1 共同プロジェクト 実践事例-1 

Fig-9 夏祭りに制作展示したかき氷のライティングオブジェ

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Fig-9 夏祭りに制作展示したかき氷のライティングオブジェ

教育の実践を行うにあたり、授業科目「共同プロジェクト」が、最初の試みとなった。授業内容は、近隣の屋外ドーム会場で、PETボトルのライティングオブジェを制作・展示する光のイベント「2002ファンタジアこうべinキャンパススクウェアー」である。
本プロジェクトの履修学生は、約50名であった。学生を1グループ5名から10名にグループ編成した。プロジェクトの取りかかりは、使用済みPETボトルの収集からである。なお、夏休み終了後(同年9月末)までに各自2000ccもしくは1500ccのPETボトルを合計100本以上収集するとこをノルマとしている。

本番イベントの実験として、7月27日(土)〜7月28日(日)に同会場で行われた「キャンパススクウェアー夏祭り」に3基のライティングオブジェを制作・展示した。この実験により、本番イベント成功に向けた、ライティングオブジェの配置計画、作品点数、作品寸法、ライティングの方法など、様々な準備や検討を行うことができた。(Fig-9)
このイベントでは、本学近隣の小学校2校が参加している。学生の有志数名が、イベント開催の数週間前に各小学校に出向き、ライティングオブジェの制作指導を行った。(Fig-10・Fig-11)


Fig-10 制作指導を行った学生と太山寺小学校の児童たち

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Fig-10 制作指導を行った学生と太山寺小学校の児童たち

Fig-11 制作指導を行った学生と小寺小学校の児童たち

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Fig-11 制作指導を行った学生と小寺小学校の児童たち



「ファンタジアこうべinキャンパススクウェアー」が、2002年12月8日(日)〜12月25日(水)の期間開催された。学生作品は、作品制作場所となった本学の小体育館から4作品が会場に搬入された。以下に作品名と使用されたPETボトルの本数を述べている。「スピカツリー」PETボトル830本使用。(Fig-12)「サンタ準備中」PETボトル520本使用。(Fig-13)「ホワイトクリスタル」PETボトル420本使用。(Fig-14)「ドリームBOX」PETボトル1200本使用。(Fig-15)さらに今回の参加校として、神戸市立工業高校「ペットボトルのルミナリエ」PETボトル400本使用。(Fig-16) 小寺小学校「みんなのクリスマス」PETボトル500本使用。(Fig-17) 太山寺小学校「ネコバス」PETボトル850本使用。(Fig-18)会場では、合計7基の作品が展示された。(Fig-19)
設置作業完了後の夕刻、会場にて点灯式が行われた。学生達は、点灯式会場で制作指導を行った小学生たちと再会し点灯式の感動を共有していた。(Fig-20)

Fig-12 「スピカツリー」

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Fig-12 「スピカツリー」

Fig-13 「サンタ準備中」

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Fig-13 「サンタ準備中」



Fig-14 「ホワイトクリスタル」

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Fig-14 「ホワイトクリスタル」

Fig-15 「ドリームBOX」

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Fig-15 「ドリームBOX」



Fig-18 「ネコバス」

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Fig-18 「ネコバス」

Fig-16「 PETボトルのルミナリエ」

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Fig-16「 PETボトルのルミナリエ」

Fig-17 「みんなのクリスマス」

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Fig-17 「みんなのクリスマス」



Fig-19 学園都市ユニバードーム会場

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Fig-19 学園都市ユニバードーム会場

Fig-20 点灯式 学生と小学生たち

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Fig-20 点灯式 学生と小学生たち




Fig-21 解体リサイクル

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Fig-21 解体リサイクル


最終日12月25日(水)作品は、制作者各自により解体された。つづいて参加者全員により、会場に散乱したPETボトルを踏みつけ圧縮した。圧縮されたPETボトルは、ビニール袋に投入され、リサイクル業者の回収車輌に持ち込んだ。(Fig-21)以上をもって、イベント「ファンタジアこうべinキャンパススクウェアー」は、無事に終了した。本学近隣の会場にて初めて行われた使用済みPETボトルによるライティングオブジェ制作・展示イベントであった。当初学生作品の完成度、作品点数、会場の構成、自然環境や周囲環境の影響など不安な要素もあったが、概ね成功であったと思われる。また、授業の実践としても「共同プロジェクト」の授業にうまく組み込むことができ、学生のプロジェクトレポートからは「夏・冬の2回の作品制作を行ったため、大変な作業量であったが、それぞれの作品制作において達成感があった」、さらに「点灯時の感動」は、多数の学生に共通していた感想として述べられていた。また、今回は小学生への制作指導をおこなった学生たちが、「大変貴重な経験をすることができた」との感想もあり、大学と近隣教育機関との交流事例として有効なプロジェクトでもあったと思われる。


3-1-2 プロダクトデザイン学科 実践事例-2


プロダクトデザイン学科3年次学生10名を対象として、再利用のデザイン(選択課題)を実施した。授業科目は、生活デザイン実習IIである。株式会社桜製作所において、家具製作時に廃棄されるウォールナット、チーク、楢などの端材を用いて「環境」をキーワードにした小物雑貨の作品を制作した。実習期間は、後期授業開始10月から、翌年1月末までとなった。実習では、ブレーンライティング法・KJ方などでアイデアを展開した。さらに木材の加工方法においては、学生に対して木工用小型電動ルーターによる材料加工方法の指導も行った。作品制作において学生達は、次のような感想を述べていた。「限られた材料からの発想と環境をイメージする作品であるため双方の条件を満たすのは、アイデアの段階で非常に難しい。また、材料が小さく作品の形状によっては、加工が困難であった」などが、多数の意見と感想であった。今回課題は初めての試みであり、学生たちには多少難度の高い課題であったように思われた。しかし、課題期間中は、少なくとも「環境」「廃材利用」などのキーワードが、学生達に意識されていたことは事実であり、強弱はあるが課題内容のコンセプトが、伝わるに作品に仕上がっていたと思われる。(Fig-22・Fig-23・Fig-24・Fig-25)



Fig-22 コピーなどのミスペーパーをストックするステーショナリー(ウォールナット)

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Fig-22 コピーなどのミスペーパーをストックするステーショナリー(材料:ウォールナット)

Fig-23 一輪挿し 本体の木部がガラス保護用のパッケージにもなる(ウォールナット)

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Fig-23 一輪挿し 本体の木部がガラス保護用のパッケージにもなる(材料:ウォールナット)



Fig-24 植物の種子をモチーフにしたコースターと紙ナプキン(ウォールナット・マカバ)

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Fig-24 植物の種子をモチーフにしたコースターと紙ナプキン(材料:ウォールナット・マカバ)

Fig-25 サボテンなどの小型植物のプランター(ウォールナット・マカバ)

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Fig-25 サボテンなどの小型植物のプランター(材料:ウォールナット・マカバ)




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